2026 年 8 月 12 日、EU の包装および包装廃棄物規則(PPWR、EU 規則 2025/40)が全面適用されました。旧指令 94/62/EC の改訂版ではなく「規則」であるため、27 加盟国で一律に直接適用され、各国の国内法化も例外規定もありません。
包装済みのパーソナルケア製品を EU 市場に出すなら、まず理解すべきは責任は輸入者にあり、ボトルサプライヤーにはないという点です。サプライヤーの口頭保証は法的な抗弁になりません。市場監視当局が求めるのは、あなたが保有し、即座に提示できる書類一式です。
輸送中の在庫に猶予期間はありません。2026 年 8 月 12 日以降に市場投入される包装は、製造時期にかかわらず適合が求められます。
シャンプーやボディソープのボトルは食品接触包装ではないため、PFAS 条項は同じ形では適用されません。ただし規制対象外になるわけではありません。重金属の上限値はすべての包装に適用され、適合宣言書と技術文書の義務は、ラベル付き化粧品ボトルにも食品トレーとまったく同じようにかかります。
単位は「包装タイプごと」であり、SKU ごとではありません。キャップ・樹脂系統・段ボール仕様を共有する 400 型番のカタログなら、宣言書は数点に集約できる可能性があります。
| 書類 | 発行元 | 記載すべき内容 |
|---|---|---|
| 適合宣言書(DoC) | 製造業者 | 包装タイプ、法的根拠、署名者、日付 |
| 技術文書 | 製造業者 | 設計、材料、適合性評価の記録 |
| 重金属試験報告書 | 第三者機関 | Pb + Cd + Hg + Cr(VI) ≤ 100 mg/kg |
| 材料宣言 | 樹脂メーカー/加工業者 | ポリマー種、添加剤、着色剤 |
| EPR 登録証明 | 輸入者自身 | 加盟国ごとの登録番号 |
単回使用包装の書類は 5 年、再使用包装は 10 年の保管が必要です。
リサイクル性の格付けは 2030 年 1 月 1 日に始まります。同日以降は A〜C 級のみ市場投入可能(リサイクル率 70% 以上)となり、再生材料の下限値も適用開始します。2038 年には D・E 級が完全に排除され、A・B 級のみが販売可能になります。
実務的には、2030 年の格付けを決める仕様判断は、今の 2026 年の発注書の中で行われています。ブロー成形のパーソナルケアボトルで特に重要なのは次の 3 点です。
以下を送れば、相手が規制を理解しているか、その場しのぎかがすぐ分かります。
PPWR は同時に 2 つのことを行いました。EU 市場に包装を出す者へ立証責任を移し、2038 年までに設計の悪い包装を排除する時計を動かしたのです。前者は今四半期に集められる書類であり、後者は次の金型発注に織り込むべき設計判断です。金型は規制より長く生きるからです。